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工芸品撮影録

2023/07/25

CRAPHTOが提供する「超高精細WEBカタログ」とは

CRAPHTOが提供する「超高精細WEBカタログ」について説明します。

熟達の職人、芸術家によって生み出される様々な工芸品や芸術品は、素材の持ち味や細かな人の手仕事の美しさを写真表現で伝えきることは困難でした。図録や展示会パンフレットなどの印刷物は存在していますが、色の正確性に欠け、紙面の大きさに制限されてディティールに迫ることができないなど、写真は参考程度のものでしかありませんでした。CRAPHTOではこれまで不可能だった写真表現を、超高精細画像をWEBに落とし込むことで自由な閲覧を実現しました。

超高精細画像とは

超高精細画像を定義を公の機関がはっきり決めることはありませんが、映像技術の発達とともにそのレベルは上がってきました。例えば、TVなどのディスプレイ解像度はFullHD(200万画素)で十分と思われていましたが、UHD 4K:800万画素が大型TVの標準になってきました。さらにその上の規格の8K(3300万画素)は人の見たままに近いとされています。

人の視力(分解能)は限られていて細かいものを見るのには限界があります。わかりやすい例ですと視力検査で視力1.0の人の場合、5mから認識することのできる幅は1.5mm(ランドルト環のC部分の隙間)が限界となります。家庭のリビングでTVを視聴する場合は4Kと8Kの区別がつかず、8Kテレビの導入はナンセンスです。映画館の数百インチクラスの大画面に投影するプロジェクターですら4Kが基本で、十分満足できる画質になっています。さらに8K画像ともなると、データ量が膨大になり、TV放送するインフラや編集コストの増大などからコンテンツ制作はほとんどされていません。

※フレームレートが24fpsの映画の世界においては一枚の画像に適度な被写体ブレが必要で、8Kの高解像度を活かすことは難しい状況。

すでに4K(800万画素)のUHD(Ultra high definition)は超高精細と謳っているのですから、その4倍の解像度がある8Kは間違いなく超高精細画像といっても問題なさそうです。

 

静止画でこそ活躍する超高精細画像

映画やTVの世界ではオーバースペックとも言える8K(3300万画素)以上の規格ですが、静止画の世界においては8Kクラスのカメラが普及しています。画質を重視する35mmフルフレームセンサーを積んだプロ機においても2000〜5000万画素あたりがボリュームゾーン、高画素数に特化したモデルにおいても6000万画素に達しています。

人間は被写体に近づくことも、商品を手にとってクローズアップして見ることも可能で、用途や目的に応じて必要な解像度も変わってくるのです。例えばお大きな絵画の雰囲気を3m離れた場所で見るのが適正な距離だとしても、油絵の繊細なタッチの具合を見たい人は30センチまで近づく必要があります。工芸織物のテクスチャーを確認したい場合、拡大鏡で見ないと確認が難しい糸一本一本の繊維の具合を知る必要があります。

そうなると、8K程度の解像度では不足し、人の目を能力を超えたさらなる超高精細画像が求められます。

CRAPHTOでは8Kを超える1億画素以上の画像を取得、画像を合成することで最大40億画素の画像を生成します。そしてWEBで誰もが確認できるビューワーを実装し、WEBカタログとして運用することを可能にしました。

 

CRAPHTOが提供する超高精細画像WEBビューワー

CRAPHTOが提供する、例えば4億画素という超高精細画像は23200×17400ピクセルという膨大な大きさの画像データになります。一般的なモニターのサイズが1920×1080ピクセルですから、これを等倍表示しようとすると200面分という数が必要になります。高解像度の4Kモニター(3840×2140)を使ったとしても50面、最高解像度の8Kモニター(7680×4320)でも12面必要になるほどで、そのような巨大な画像をWEBでは扱いきれないのが普通です。

 

通常は画面サイズに合わせた最適なサイズにトリミング、例えばスマホ画面で閲覧する場合だと、iPhoneで撮影した1200万画素(4032×3024ピクセル)は48万画素(800×600ピクセル)にリサイズしてから投稿すればよいわけです。紙媒体にしてもA4印刷の場合、1200万画素と4億画素の違いを認識することはできず、大型ポスターなどのサイズを近くで見ることで初めて認識できるレベルなのです。

一般的な用途において超高精細画像を運用する利点はないと思われますが、スマートフォン、タブレット端末には指で自由自在に拡大、縮小する機能がありますので、元画像が大きなサイズを持っていれば自由に拡大することも可能です。ところが大きなサイズの画像を貼り付けると、WEBページの読み込みが遅くなり、ユーザーは別のページに遷移してしまいます。

WEBページへ写真を掲載する際は、閲覧に適した軽いサイズで写真が掲載される。

WEBサイトを作成する側としてはページを軽くして離脱率を低くしようと努めますので、回線スピード、端末の処理能力が上がった現在でも画面サイズ以上の画像はできるだけ掲載しないようにするのが普通です。WEBページ全体を重くしないためには、別ページで画像拡大、縮小を行うビューワーを設置、運用することで解決されます。

通常、4億画素もの巨大なデータサイズを表示するためには大きなデータの読み込みを行った上で、端末の処理能力に応じたスピードで画像が表示されていましたが、CRAPHTOで製作した超高精細画像ビューワーはその必要がなく読み込みを遅延なく高速に行うことが可能になっています。

先ほど屏風の写真を掲載しましたが、以下で超高精細画像ビューワーを閲覧できますので、確認いただければと思います。

シームレスに拡大、縮小ができるビューワーに驚かれるのではないでしょうか。

仕組みとしてはGoogleMapと同じ理屈で、全ての地球全体のデータを読み込んでから画像を拡大するのではなく、拡大が必要な箇所のみ読み込みズームアップしていく仕組みです。従来の画像ダウンロードとは異なり、大容量データ通信を必要とせず、一般的な処理能力のスマートフォンで誰でもどこでも自由自在に拡大画像の閲覧が可能です。

CRAPHTOはこれまで困難と思われていた超高精細画像の利用を一般化し、一般的なWEBサイトや紙媒体では伝えることのできなかった、日本の工芸、芸術の魅力を余すことなく世界に発信します。

WEBカタログ化を行うことで大きく広がるチャンス

芸術、工芸の世界においては作品、商品をカタログ化できていないケースが多く、実際にディーラーが作り手の元に足を運んで商品を選品、消費者が購入する際も催事会場や店舗に足を運ぶ必要があります。商品の超高精細WEBカタログがあれば、様々な方面で役に立ち売上UPにつなげることが可能です。

たとえは、BtoB(作り手から問屋、販売店)においては、コストを削減して在庫回転率UPにつながる強力な販促ツールになります。見た目の繊細さや質感を重視する商材は、対面で商品を実際に見て商談を進めるスタイルでしたが、予め商材の特性を理解しているプロ同士であれば、現物を見ずに画像取引だけでビジネスが成立します。これまで業界では不向きとされていた非対面、非接触でのビジネススタイルに道筋をつけます。

さらにBtoC(販売店から消費者)においては、WEBカタログに商品掲載することで、お客様の来店機会を増やし、売上UPにつなげるツールとなります。高精細WEBカタログがあれば、限られた来店客にしか伝えることができなかった商品の魅力を、遠隔地の顧客にも知ってもらうことが可能になります。さらに展示会などのDMにカタログのQRコードを埋め込む等で、商品の魅力を予めWEBでアピールしておき購入率UPに繋がるツーステップマーケティングもつながります。また、既存のECページと超高精細WEBカタログを連携させることで、お客様に商品詳細を知ってもらうことが可能となり、高額品ECにおける購入の決定打となります。

個展用の出品アイテムカタログ、来場前に消費者に作品への理解を深めてもらえる。

何よりも重要なのはWEB上に作品、商品が掲載されることで、世界中誰でもが閲覧することが可能になりますから、思いがけない方面からの引き合いの可能性が出てきます。CRAPHTOの本体である織物卸の現場でも、海外から問い合わせがある際にはかなりの確率で「カタログはありませんか?」の一言から始まります。商品カタログがないと、次の一手に進めないのは非常に勿体無いお話です。

さらにCRAPHTOの超高精細WEBカタログはホームページ作成を兼ねることも可能ですから、会社としての信頼性UPにもつながります。

 

 

商用以外に広がる超高精細WEBカタログ

超高精細WEBカタログシステムはデジタルアーカイブなど商用以外のニーズも多く、個人が趣味のコレクションをデジタルデータ化して公開することや、イントラネットで社内資料の閲覧、学術資料の教育への活用、建築現場の記録など様々なシーンでお使いいただくことが可能です。

昆虫標本の拡大、人間の目では見ることが不可能な自然の造形美が浮かび上がる。

WEBカタログシステムの管理画面はユーザーに譲渡することができ、画像のUP、削除、テキストの追加、変更、全体の構成などを自由に行うことを可能にしています。汎用のWordPressで管理するシンプルな操作形態ですので、WEB構築に不慣れな方でも操作、管理することができます。

超高精細WEBカタログを活用することで、これまで不可能だったアプローチに是非挑戦してみてください。

 

 

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